今回は野菜の保管について。
あなたはスーパーで買ってきた野菜を冷蔵庫にしまうときどこに入れてますか?
「そんなの、野菜は当然野菜室でしょ!」
と思ったあなた。
ちょっと待って下さい。実はそれは野菜の鮮度を落としているかもしれません。正しい野菜の保存方法について農家の視点から説明します。
野菜も呼吸をしている
よくトウモロコシや枝豆は日持ちしないから、買ったらすぐ茹でて食べるか冷凍するなんて話を聞きますが、これはなんでだと思います?
野菜は基本的に畑で収穫した瞬間が1番美味しく、その後だんだんと鮮度が落ちてきます。
それは、収穫後も野菜が呼吸をしているからです。
呼吸により水分が蒸発したり、糖分やビタミンなどの栄養が分解し消費されることで甘みや旨みが失われているのです。
特にトウモロコシや枝豆は呼吸量が多く、他の野菜より鮮度が落ちやすいので可能なら早めに食べきってしまった方がいいかもですね。
ただ、その呼吸を抑える方法があります。
それが冷蔵や冷凍による保存です。ただし、単に冷蔵庫に入れればいいという訳ではなく、その保存温度こそが重要なんです!!
野菜には最適な保存温度がある
種類にもよりますが、だいたい野菜の保管に適した温度は0~5℃くらいと言われています。けっこう寒い!!
じゃあ冷蔵庫の野菜室はというと、だいたい5〜10℃なので、野菜室だと少し温度が高いんです。
冷蔵室の温度は0〜5℃くらいに設定されていることが多いので、冷蔵室に入れる方が、より呼吸が抑えられることになります。
だったら野菜は全部冷蔵室でいいじゃん!野菜室って何のためにあるの?って思いますよね。
野菜の中には低温保存が向かないものもあるんです。
具体的には、トマト、きゅうり、なす、ピーマンなどもともと熱帯や亜熱帯で作られていた野菜は比較的低温に弱いです。これらの保存適温はだいたい10℃前後。
生まれたときから暑いところで育ってきたので寒さへの耐性が低いということですね。
そうした野菜を冷蔵室に入れてしまうと、逆に低温障害を引き起こし、傷みやすくなってしまいます。なので冷蔵室ではなく、野菜室に入れるようにしましょう!
まとめると、
葉物野菜、キャベツ、レタス、トウモロコシ、枝豆、ブロッコリー、大根、かぶ、にんじんなど
→冷蔵室
トマト、きゅうり、なす、ピーマン、おくら、ズッキーニなど
→野菜室
って感じです。注意点は2つ!
①冷蔵室で保存しようとしているものをドアポケットには入れない!
ドアポケットの温度はだいたい6〜10℃くらいなので野菜室と同じくらいの温度にしかなりません。
②冷蔵室に入れる場合、野菜室より乾きやすい!
冷蔵室に入れる場合は、野菜をプラスチックフィルムや濡らしたキッチンペーパーで包むなど水分の損失を防いであげましょう。特に乾燥に弱い小松菜は冷蔵室ではなく野菜室の方がいいかもしれません。
ぜひ参考にしてみてくださいね。
それでは、また明日!